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「市立産院問題」に関する公開質問状について(回答)

健政発第 000687 号
平成18年8月18日

熊本市議会議員
 上野 美恵子 様
 北口 和皇  様
 廣瀬 賜代  様
 益田 牧子  様

熊本市長 幸山 政史
(公 印 省 略)

「市立産院問題」に関する公開質問状について(回答)

  平成17年8月10日付けで依頼のあった標記の件について、下記のとおり回答します。

  1. 平成11年度から平成15年度までの本市の新生児死亡率の状況を見てみますと、平成13,14年度は全国平均を上回っておりますものの、それ以外は全国平均を下回っている状況であります。

      新生児死亡率が高くなる原因につきまして、これといって特定することは出来ませんが、市民病院での状況からしますと、平成10年から平成14年までの新生児死亡のうち、低出生体重児が約8割を占めておりますことから、低出生体重児の増加が主な要因ではないかと考えられます。

      本市におきましては、新生児死亡への対策として、低出生体重児の増加を予防する早産予防の重要性を認識し、保険福祉センターにおきまして、母子健康手帳の交付時に、流早産予防のための保健指導を実施するとともに、両親学級等でも早産予防について情報提供を行っているところです。

      さらに産婦人科医療機関に妊婦健診を委託しておりますことから、早産予防についても連携して取り組んでいるところです。

      また、市民病院におきましても、県内の小児科・産科医療機関を対象に、産科医療における母体管理や胎児診断の向上に向けた研修会を開催しております。

      なお、市立産院におきましては、来院された妊婦の皆様に対しまして、より早い時期からの早産の予防・防止への取り組みと、妊娠中期の早産防止対策の徹底、そして、妊婦の皆様への早産予防の重要性についての説明の徹底などに取り組んでおります。

  2. 今回の取り組みは、産院が持つ人材、機能などの資源を効果的に再配置いたしまして、新たに設置いたします新生児期母子サポートセンター(仮称)を拠点として、産院で出産される300組だけではなく、本市の約7,000組全ての赤ちゃんとお母さんの安心づくりに向けた様々な施策を展開するものであります。

      また、これまで、市民病院は医療機関への「赤ちゃんにやさしい病院」としての情報発信の役割を担ってきましたが、今後とも、その拠点として、中心的役割を担って参ります。

  3. 新生児期母子サポートセンター(仮称)におきましては、相談業務を受けるだけではなく、家庭へ出向き、経験豊かな助産師等の知識や技術を提供する「新生児等母子訪問」や、専任のスタッフが専用の部屋で、ゆっくり時間をかけて育児を支援する「日帰り産後ケア」を行うことで、より充実したサポートができるものと考えております。

      また、新生児期母子サポートセンター(仮称)では、土日にも業務を行い、開設時間につきましても8:30〜21:00を予定しております。

      更に、市民病院におきましては、24時間、相談に応じることが出来ますし、夜間も常勤医が常駐する体制を整えております。

  4. この見直し案は「正常妊娠や正常分娩は民間で、異常妊娠や異常分娩は公的病院で」という考えをお示ししているものではありません。

      これまで異常分娩、異常妊娠につきまして、産院から市民病院へ搬送される例もありましたが、今後は市民病院において一体的に対応できる体制に見直すものでございます。

      なお、いわゆる福祉的分娩につきましては、現在、市民病院でも対応しておりますが、この見直しによりまして、市民病院の窓口をさらに強化して対応して参ります。

  5. 子宮がん検診は、市が熊本市医師会に委託して実施しておりますが、現在、市立産院はこの委託に含まれていないため、市立産院では子宮がん検診は実施しておりません。

      但し、市立産院では、外来診療として必要な場合、子宮がんに関する検査を行うことはあります。

  6. 見直しにより、南部地域の産科医療機関は、4から3に減少することになりますが、他の地域と比べて特段少ないものではありません。

      なお、熊本市内全域で見ると、現状の出生数に対するベッド数は、市内産科医療機関の病床利用率からみても十分であると考えております。

      更に、国では「医師の需給に関する検討会」で将来に向けて、産婦人科医を含む医師確保対策について検討が行われているところです。

  7. 市政だよりでは、市民病院・市内産科医療機関で「実習生受け入れを継続して実施」としており、市民病院においても可能な限り受け入れてまいります。

      なお、実習生の受け入れについては、県内各地の養成学校からの要請であり、広域的に調整されるべきものであると認識しております。

  8. 市立産院がこれまで行って参りました母乳育児をはじめとする「赤ちゃんにやさしい病院」としての役割を高く評価いただいているものと考えております。

      市立産院は、経済的理由でお産ができない人を支援することを目的に昭和25年に開設し、長年にわたってその役割を果たしてきましたが、時代の変化とともに、行政に求められる役割も変化してまいりました。

      このような背景から、今回の見直しでは、市立産院と市民病院とを一体化することにより、周産期母子医療の充実とともに、新生児期母子サポートセンター(仮称)を設置し、本市で生まれてくる約7,000組全ての赤ちゃんとお母さんに対する保健福祉サービスの充実を図ることとしております。

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