熊本市議会委員ひろせ賜代ホームページ
活動報告
平成16年熊本市議会「総合的都市活性化に関する特別委員会」視察報告
(更新日:2005.01.05)
10 月 20 日〜 22 日
長野市 駅前再開発事業
    真田幸村ゆかりの松代
松本市 松本城の観光活用
    女鳥羽川周辺の町並み作り
 
■新幹線長野駅前再開発事業
 熊本市では駅前西地区にあたる部分の再開発事業を視察した。
 長野市には全国的に参拝客を集める善光寺があり、駅前も善光寺がある側が表玄関の活況を示している。それに対して駅の反対側になる再開発地域は、区画整理事業による新たな街の創設が図られているが、まだ賑わいの創出には至れていないように見えた。
 隣接した雑居ビルの二階部分を回廊としてつなぎ合わせて、一種のアーケード的な通行を作り出す試みが行なわれていたが、アイデアの推進者だった民間建築家が亡くなったことで以後の進展は宙に浮き、数件のビルが連結されただけでは目玉と言えるほどの魅力になっていない。
 民間活力に期待するのはいいが、それだけに頼った場合、こうした頓挫がもたらされる危険性を学んだ。
 
■真田幸村の里
 宿泊地として訪れた長野市郊外の松代は、戦国の智将・真田幸村を輩出した真田家の故地であり、まだ幕末の思想家・佐久間象山の故郷でもある。
 江戸期には大名となってこの地を治めた真田家の事績を紹介する歴史博物館が設けられ、短時間の滞在だったにも関わらず、要領を得たボランティア・ガイドがじつに適切に案内を務めてくれた。
 こうした施設での『ソフト』面の充実の大事さを感じたが、リピーターが獲得できる施設かといえば、歴史講座にやってくる地元民以外の動員は難しかろう。
 歴史上で名の売れたスターを擁していても、こうしたものである。熊本の歴史遺産を観光に役立てようとするなら、まずは清正をはじめとする地元スターの名を全国に売り出し、かつ熱烈なファンを獲得する努力から始める必要がある。
 
■国宝・松本城
 現在、国宝指定されている城郭は全国に四つしかない。松本城はその一つで、明治維新の時に破壊を免れたおかげで、松本市の観光の目玉となっているわけだが、当時この城を破壊から救ったのは、いまでいう一市民運動家だった。金集めに奔走して、古材として解体されようとした城を買い戻し、いまに残した二人の人物の顕彰碑には、市長が月参りに出向いてしかるべきだろう。
 視察では、熊本城築城400年の記念イベントの参考として、松本城での同イベントの様子を聞いた。1年間かけてプレイベントを積み上げ、メイン行事は全市一丸となって盛り上げた結果、多くの来客を得られたようだが、松本市には大人口を擁する東京から程近いという地の利がある。熊本では数倍の人集めの努力が必要だろう。
 
■女鳥羽川周辺の町並み作り
 松本城と市内中心部の間を流れる女鳥羽川にそった地域で、町並み作りが行なわれている。
 女鳥羽川改修事業とかみ合わせて予算を獲得し、川沿いにバラックが並んでいた名物商店街の建物すべてを、川側からみると時代劇に出てくる町並みのように全面改築したアイデアは、なかなか面白い。惜しむらくは、そうした景観はほんの200メートルほどで、量的不足感を覚えることだ。
 川を挟んだ中央三丁目界隈では、レトロな風貌を生かした建物の改修に補助金を出す制度の成果や、バリアフリーの広々とした歩道の設置状況を見た。
 おなじ中核市だが、人口は熊本の半分である松本市は、町全体がゆったりとしたスペースに恵まれている感があり、だからこそ広い歩道も作れるのだろう。
 ちなみに宿泊は駅に程近いビジネスホテルだったが、ホテル前の四車線道路は一方通行で、驚いた。
 他都市のさまざまな工夫を視察するのは刺激にはなるが、その多くは、その都市ならではの条件があってこそ実現したものだと思わされることも多い。
 その意味では、どれほど素晴らしい施設や施策を見てこようと、それをそのまま熊本に応用できる場合は少ない。
 視察で学ぶべきは、熊本が持っている制約や特性を把握するための他との見比べの経験を積むことと、制約の矯め方や特性の生かし方を考えるヒントを見つける力をつけることのようだ。

 

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